Fukuta et al. (2017)

標準

言語教育研究においては、学習者と教師、および学習者間の口頭コミュニケーション活動についての重要性がこれまでも指摘されてきたが、日本の英語教育においても、授業に口頭コミュニケーションを取り入れる必要性が徐々に認識されつつある。本研究では、真正性の高い有意味な言語活動を促進するために作られたタスクの基準(e.g., Ellis, 2003; Ellis & Shintani, 2014)を用いて、中学校教科書に含まれる口頭コミュニケーションを志向 する活動がどのような基準に合致しているかを分析した。そしてその結果をもとに、中学校教科書に含まれている活動をそのまま用いることによって、学習者の言語スキル向上に対して結果が期待できるか、またはできないかについて、第二言語習得研究の研究結果を参照しながら考察した。そして教科書に掲載されている活動の多くは、そのまま用いると 自発的に発話内容を言語化するプロセスを学習者が経験したり、言語習得上有意義な意味交渉が起こったりすることが期待できないことを示唆した。

福田純也・田村祐・栗田朱莉(2017)「中学校教科書における口頭コミュニケーションを志向した活動の分析―第二言語習得研究におけるタスク基準からの逸脱に焦点をあてて―」JALT Journal, 36, 165182.

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