Nakata et al. (2020)

YesまたはNoの二値判断で簡易的に学習者の語彙力を測定することができるLexTALEという語彙サイズテストが,語彙知識と熟達度の指標として機能しうるかを検証することを目的に日本の大学生を対象にして行った研究です。英語を専攻している日本人大学生111名を対象に,LexTALE,英日翻訳テスト,Vocabulary Size Test (VST)を実施し,さらに英語力の自己評価も行ってもらいました。分析の結果,LexTALEスコアは,自己評価よりも翻訳スコアおよびVSTスコアとの相関が高いことがわかりました。また,LexTALEスコアは,TOEFL ITP®スコアとの相関性が高いことが分かりましたが,自己評価の方が高い相関性を示すものもありました。よって,簡易な診断テスト目的や,学習の一環としての利用であれば,LexTALEが英単語知識の近似的な尺度あるいは一般的な習熟度の尺度としても使用できる可能性があることがわかりました。

Nakata, T., Tamura, Y., & Aubrey, S. (2020). Examining the validity of the LexTALE test for Japanese college students. The Journal of Asia TEFL, 17, 335–348. doi.org/10.18823/asiatefl.2020.17.2.2.335

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